ごあいさつ
このたび日本超音波医学会関東甲信越地方会第26回学術集会ならびに第13回関東甲信越地方会講習会の当番会長を拝命いたしました水口安則です。
会期は、2014年(平成26年)10月18日(土曜日)・19日(日曜日)の2日間、会場は、昨年と同様、すでにおなじみとなりました東京ファッションタウン ビッグサイトTFTホールにて開催いたします。
思えばはるかむかし、私が研修医になりたての頃、腹部用コンベックスプローブが世に出始めました。周りの誰かが教えてくれるわけでもなく、検査方法も診断学も何も知らないまま、一地方病院にて超音波検査係を任されたことを思い出します。幸いなことに、それ以来四半世紀に余り、現在に至るまで一度も超音波プローブを離すことなく、診療に携わって参りました。このような光栄ある機会を与えていただきました関東甲信越地方会運営委員会ならびに関係各位の皆様に深謝いたします。
超音波の空間分解能・時間分解能などは、しばしば他のモダリティを大きく凌駕しており、さまざまな領域において超音波が診断・治療を行う上できわめて有用性の高いモダリティであることは言うまでもありません。しかしながら、昨今、診断過程において超音波診断を経ることなく、あるいは超音波にて深く精査することなく、安易にCTやMRIに頼ってしまう事例を時にみかけます。せっかくの超音波という切り札をなぜ有効に使わないのか。なぜ伝家の宝刀を抜かないのか。
そこで、今回は本学術集会のテーマを、 “FANTASTIC ULTRASOUND -超音波の魅力を語る- ”としました。この素晴らしき超音波、その魅力を大いに語っていただくことで、本学会がさらなる超音波の普及ならびに啓蒙の一翼を担うことができれば幸いです。また、初学者の方や学会発表経験の少ない方でも、本学会を身近な存在と位置づけていただき、気軽に学会に参加しあるいは発表していただければ嬉しいです。そのような場を広く提供することが地方会の役割の一つとも考えています。
そして、学会を通じて最新の技術や情報を取り入れていただき、明日からの超音波診断の糧としていただきたいと思います。一般演題を大切にし、症例報告を大切にし、一題一題十分なディスカッションができるよう配慮できれば幸甚です。
皆様のご支援を何卒宜しくお願い申し上げるとともに、会期期間中は、一人でも多くの方々のご参会を心よりお待ち申し上げます。
日本超音波医学会 関東甲信越地方会
第26回学術集会 会長 水口安則
(国立がん研究センター中央病院 放射線診断科)